6月の誕生石の1つで、とっても珍しい特徴を持つ宝石の代表格でもあるアレキサンドライト。日本では知名度はそこまでありませんが、ダイヤモンドやルビーなどと並んで5大宝石に数えられることもあります。
この記事では、そんなアレキサンドライトの色や性質などの特徴から、パワーストーンとしての意味まで幅広く紹介していきます!
目次
アレキサンドライトの基本データ
鉱物名 (英語) | アレキサンドライト(alexandrite) |
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別名、略称 | クリソベリル、金緑石 (きんりょくせき) |
主な産地 | スリランカ、ブラジル、ロシア、インドなど |
主な色 | 光によって緑から赤に変化 |
構造 | 斜方晶系 |
硬度 | 8.5 |
比重 | 3.7 |
屈折率 | 1.74 ~ 1.75 |
光沢 | ガラス光沢 |
岩石の成分 | BeAl2O4 |
アレキサンドライトの名前の由来
この宝石が発見されたとき、非常に珍しい現象が見られたので、当時ロシア皇帝であったニコライ1世に献上されました。発見された1830年のこの日が、ちょうどロシア皇太子のアレクサンドル2世の誕生日であったためにこの名前がついたと言われています。
アレキサンドライトが示したと言われている珍しい現象については、後ほど詳しく解説します!
アレキサンドライトの性質
アレキサンドライトは代表的な性質はたった1つですが、その1つがとても重要で、他の宝石にはない特徴を持っています。
- 光によって色が変わる
光によって色が変わる
アレキサンドライトは当てる光によって色が変化します。これが、アレキサンドライトの最も重要な性質です。
太陽光の下:青緑色〜緑色
白熱灯:赤色
このような不思議な変化は、アレキサンドライトに微量に含まれるクロムなどの鉱石が黄色系の色を吸収するため、元の光が赤色+黄色の波長が強いと赤色になり、他方で青色+黄色の波長が強いと緑色に変色します。
このような効果を、変色効果と呼んだりします。
この「変色効果」を示さないものは、たとえガラス光沢がどんなに綺麗に出ていても、また組成がアレキサンドライトと同じでもアレキサンドライトとは認めてもらえません。
ちなみに、変色効果を示さないアレキサンドライトをクリソベリルと呼びます。(実際は、クリソベリルのうち、変色効果を示すものを特にアレキサンドライトと命名されました。)
アレキサンドライトの呼び名
アレキサンドライトはその美しさから、「宝石の王様」と呼ばれています。
また、朝・昼は太陽光の下にいるので緑色に、夜は蛍光灯の下で赤色にきらめくことから、「昼のエメラルド、夜のルビー」と呼ばれたりもします。
この宝石の価値がいかほどのものなのかがよくわかる表現ですね!
また、アレクサンドライトと呼ばれたりもしますが、同じものの別名です。
アレキサンドライトは赤色と緑色に変化するので、ロシアに人気でした。
その理由は、ロシアの軍服がその当時、赤と緑で構成されていたからです。
アレキサンドライトの宝石言葉
では、アレキサンドライトの宝石言葉をみていきたいと思います。
- 高貴
- 栄光
- 出生
- 出発
- 秘めた思い
高貴や栄光といった富や権力の象徴は、アレキサンドライトが産出量も少なく大変貴重な石だったことや、王族・貴族に気に入られていたことから来ています。
また、出生や誕生などは、繁栄の象徴を暗喩しているのではないかと思います。
パワーストーンとしてのアレキサンドライト
パワーストーンとしてのアレキサンドライトで特徴的なのは、「2面性」です。
昼は緑、夜は赤に姿を変えるアレキサンドライトは、昔から表と裏、陰と陽を併せ持つとされていました。
そのため、明るい部分と暗い部分など対立する感情をうまくコントロールしたり、理性的になるのを助けてくれる働きをします。(体はホットに、心はクールに)
また、以下のような意味ももちあわせています。
- 人生を成功に導く・繁栄をもたらす
- 勝利や栄光など、物事がうまくいく
- 革命を起こし、変革を成す
朝と夜で色が変わるアレキサンドライトは変革の象徴ともされていて、そのために「変化」や「革命」などのイメージも想起させます。