宝石

キャッツアイ(猫目石) の色・性質の特徴から言葉・意味まで

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「キャッツアイ」という宝石があるという事を知っている人は多いと思いますが、このキャッツアイは実は正確な名称ではないということはご存知だったでしょうか?

 

下のような宝石の正式な名称は、実は「クリソベリル」というのです。

では、なぜキャッツアイ(猫の目)という名前で呼ばれるようになったでしょうか?

 

この記事では、そうしたキャッツアイの呼ばれ方の理由から、鉱物としての特徴、パワーストーンの意味などを紹介していきたいと思います!

キャッツアイの基本データ

鉱物名 (英語)クリソベリル (chrysoberyl)
別名、略称キャッツアイ (Cat’s eye)、金緑石(きんりょくせき)、猫晴石
主な産地ブラジル、スリランカ
主な色黄色
構造斜方晶系
硬度8.5
比重3.72
屈折率1.74 ~ 1.75
光沢ガラス光沢
岩石の成分BeAl2O4

 

キャッツアイの名前の由来

キャッツアイという名前は、もともと「キャッツアイ効果」を指していました。

キャッツアイ効果とは?

キャッツアイ効果とは、宝石に見られる模様の一つです。インクルージョン(鉱物に入っている液体や小さな結晶)による光の反射具合によって、猫の目のような模様が現れます。

詳しくは、キャッツアイの特徴の部分で紹介したいと思います。

 

このキャッツアイ効果を示す宝石は、例えばトルマリンやオパールなど様々な種類があるのですが、とりわけクリソベリルに多く見られることから、普通「キャッツアイ」と言えばクリソベリルと言われるようになりました。

 

また、日本語の金緑石は、輝くという意味を持つ “金” と、石の色である “緑” を組み合わせたもので、まさに見た目通りの名称と言えます。

 

キャッツアイの性質

キャッツアイの特徴は、何と言ってもやはり「キャッツアイ効果」に尽きます。そこで、ここからはキャッツアイ効果についてより詳しく説明したいと思います。

 

キャッツアイ効果ってどんな感じ?

キャッツアイ効果がどのような感じなのかは、動画を見てもらった方が早いです。

そこで、動画投稿サイト「YouTube」でキャッツアイ効果の動画を検索した結果、いちばんわかりやすいと感じたのがこの動画です。

 

いかがでしょうか?思ったよりも “猫の目っぽい” と感じた人もいるのではないでしょうか?

 

それもそのはずで、この縦に入った光の筋、実は宝石自体に筋が入っているわけではないんです。

詳しい原理は、以下に詳しく書いて見たので興味のある人は読んでみてください!

 

キャッツアイ効果とは?

キャッツアイ効果の原理について簡単に説明していきたいと思います。

 

一言でキャッツアイ効果を述べるとすると、「入射光がインクルージョンによって反射し、その反射光が干渉しあって一条の筋になる」現象です。

なにやら難しい単語が出てきたので、一から解説していきます。

 

キャッツアイ効果に必要なのは、インクルージョンです。しかし、ただのインクルージョンではダメで、綺麗なチューブ状になっている、同方向のインクルージョンが必要です。

この筋状のインクルージョンに光が入射すると、インクルージョンに当たった光は入射光と同じ角度で反射しますが、宝石の外に出るときに光の屈折現象が起きて、曲がります。このために反射光は宝石の外部に焦点を作ります。

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このため、下の図のように、見える光の筋が宝石の外側を動くように見えるのです。これによって、光の筋が追いかけてきている “キャッツアイ効果”を観測することができます。

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キャッツアイ効果は他にどんな鉱石に見られる?

キャッツアイ効果に必要なのは、以下の2点です。

 

キャッツアイ効果が起こる条件
  1. 筋状のきれいなインクルージョン
  2. 宝石の美しいカット

 

特に、カットの表面の屈折によってキャッツアイ効果が起こるといっても過言ではないので、加工技術の良し悪しが宝石の価値を決めるといっても過言ではありません。

表面がきれいに加工されていないと、光の筋が波打ったり、左右で光の動き方が違って見えたりするので、購入を検討する際には注意が必要です。

 

一方、インクルージョンというのはもともと「内包物」という意味を持っていて、宝石の中で鉱石の構成成分以外のものを指すことが多いです。

そのため、原理状はどの宝石にも含まれることになります。

 

つまり、石のでき方次第ではありますが結構な宝石でこのキャッツアイ効果を見ることができるとされていて、その数は30とも50とも言われています。

 

価値のあるキャッツアイの特徴

同じキャッツアイでも、その色によって価値は異なります。

最高級と言われるのは、「ハニーカラー」と呼ばれる、はちみつ色のものです。これに次いでレモン色やクリーム色などの黄白色、淡黄色系の色が続きます。アップルグリーン系の色も人気だそうです。

 

また、猫の目と呼ばれる光の筋のラインを境にして半分がはちみつ色、もう半分が乳白色(ミルク色)をしている色合いをハニーミルクと呼んだりしますが、これも最高級のキャッツアイの1つです。

 

キャッツアイ界のスーパースター

最初、「キャッツアイ」と言えばクリソベリル・キャッツアイといっていましたが、実はいちばん価値が高いとされているキャッツアイは他にもあるのです。

それは… アレキサンドライト・キャッツアイです。

アレキサンドライトは、太陽光の下では緑色、人口光の下では赤色と光源によって色を変えるのですが、この宝石にさらにキャッツアイ効果が見られると、「アレキサンドライト・キャッツアイ」となります。

 

アレキサンドライトだけでもかなり高級な宝石に入るのに、キャッツアイが組み合わさればその価値はいうまでもなく高いです。さらに、キャッツアイがはっきりと見ることができるような大きさのものとなればさらにさらに価値は高まります。

 

一度拝んでみたいものです。

アレキサンドライトの詳しい説明は、以下の記事をご覧ください。

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キャッツアイ効果は、宝石業界では「シャトヤンシー(chatoyancy)」と呼んだり変彩効果と呼んだりもします。

 

キャッツアイのストーリー

キャッツアイの最大産出量を誇るスリランカでは、キャッツアイは「悪魔から身を守る力」があるとされていました。

 

また、東洋では先見の明を得られるとして重宝されました。

 

 

いずれも、「目」というモチーフが、眼差しの力によって悪魔を追い払ったり、未来を見通したりというイメージにつながったのではないでしょうか?

 

イギリス王室のコノート公爵が個人的に大変好いていた石であることが知られていて、日本でもその影響でいっときは「キャッツアイ・ブーム」があったと言われています。

 

キャッツアイは、光のきらめきが独特な宝石なので、小ぶりでも大変目をひく宝石の1つです。

そのため、ヨーロッパやアメリカではキャッツアイを婚約指輪として送ったり、小ぶりなものをアクセントとして身につけたりすることもあるそうです。