占い師が持っているイメージが強く、”宝石” としてみたことがないかも知れませんが、水晶は実は太古の昔から人間の生活には欠かせない鉱物の一つでした。
ここでは、そんな水晶(クリスタル) の効果やサイドストーリ、宝石言葉やパワーストーンとして暗示などを説明していきます。
目次
水晶の基本データ
鉱物名 (英語) | 水晶、クリスタル (Crystal) |
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別名、略称 | 玻璃(はり)、クォーツ |
主な産地 | アメリカ(アーカンソー州)、ブラジル(ミナスジェライス州)、日本(山梨)など |
主な色 | 透明 (半透明、乳白色、紫、黄色、黒など様々) |
構造 | 三方晶系 (高温時には六方晶系) |
硬度 | 7 |
比重 | 2.7 |
屈折率 | 1.54 ~ 1.55 |
光沢 | ガラス光沢 |
岩石の成分 | SiO2 |
水晶の名前の由来
「晶」というのは、星の光を表していて、「キラキラと光り輝く」という意味を持っている字です。これと水という言葉を組み合わせて、「水晶」という漢字で表されるようになりました。
また、英語名では「クリスタル」や「クォーツ」と呼ばれています。これらの違いは、後ほど詳しく説明します。
水晶の性質・エピソード
水晶は太古の昔から多くの人に知られていて、鉱物的にも、パワーストーン的にも有名なエピソードや特徴がたくさんあります。
この記事では、そんな数多くのストーリーの中から厳選したものを紹介します。
- クォーツとクリスタルの違いは、〇〇 かどうか
- 山梨県は、水晶の国?
- いろんな色の宝石がある?
1. クォーツとクリスタルの違いとは?
水晶は、英語では「クォーツ」とも「クリスタル」とも言われます。この違いは何かというと、
クォーツ:ケイ素と酸素 (SiO2)で構成されている鉱物の総称
クリスタル:目で結晶の形を見ることができるクォーツ
ということです。
クォーツは日本語に直訳すれば石英(せきえい) なのですが、日本語の石英というとタダの石のような意味合いを持っていることが多いので、区別してクリスタルと呼ばれることが多いです。
また、中国では水晶は七宝(しっぽう) の一つとされていて、とても重宝されてきました。七宝に関しては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
腕時計ショップで、「クォーツ時計」というものを見たことがある人は多いのではないでしょうか?
このクォーツというのは、実は水晶のことなのです。
水晶は、電圧を加えると正確な振動が起きるので、それを時計が応用してあるのがクォーツ時計です。
もちろん、そのクォーツは人工的に作られたものであったり、宝石にするには小さすぎますが、鉱物が人々の生活に関わりを持っているとてもいい例だと思います。
2. 山梨県は、水晶の国?
日本は宝石となる鉱物は数種類しか産出していないのですが、真珠、ヒスイと並んで有名なものが水晶です。
特に山梨県で盛んで、水晶加工の伝統工芸が受け継がれていたり、日本で唯一の宝石の博物館があったりします。(2019年現在、水晶の鉱山は閉鎖しています)
また、国内で唯一の宝石の専門学校があるなど、山梨は宝石大国として全国にアピールしているようです。
山梨宝石博物館
HP: https://www.gemmuseum.jp
〒401-0301 山梨県南都留郡富士河口湖町船津6713
TEL. 0555-73-3246
山梨県立宝石美術専門学校
HP: https://www.pref.yamanashi.jp/houseki/jewelry/index.html
〒400-0031 山梨県甲府市丸の内1丁目16-20 ココリ7・8階
Tel:055-232-6671~2
3. 色とりどりの宝石がある
水晶というと、一般的には透明なイメージを持つ人が多いかもしれませんが、実は水晶の中にはたくさんの色があります。
一番有名なのが、おそらくアメジストだと思います。アメジストは、実は「紫水晶」という水晶の仲間なのです。
他にも、たくさんの種類があります。ここでは簡単に解説していくので、詳しく知りたいという人は各自で調べてみてください!
水晶の色による分類
純粋な水晶の組成は SiO2 なのですが、これに別の元素 (Fe や Al) などが加わると、色が変化して様々な色を示します。
紫水晶 (アメジスト)
アメジストは、色付きの水晶の中で最も有名で、かつ高価です。
ディオニソス (英語では バッカス) という酒神とのエピソードが有名で、日本人が特に好む宝石の一つです。
透明ではなく紫色が付いているのは、ケイ素、酸素の他に少量含まれている鉄イオンによる影響です。
黄水晶 (シトリン)
シトリンはトパーズとともに11月の誕生石にもなっています。黄色が綺麗で、トパーズに似ていることからシトリン・トパーズとも呼ばれますが、これもクォーツの一種です。
アメシストと同様に微量の鉄イオンが含まれているのですが、その配置がエネルギー的に微妙に違うので黄色っぽくに見えます。
ミルキークォーツ
半透明〜乳白色の光を放つのが、ミルキークォーツです。
内部に含まれるアルミニウムの影響で白く濁り、内部の光を乱反射するために内側からぼうっと輝くために、とても柔和な印象を受けます。
紅水晶 (ローズクォーツ)
淡い紅色が綺麗なのが、このローズクォーツです。軽い色味なので、若い層を中心にファッショナブルな宝石としても注目されています。
不純物としては、チタンやマンガンなどが含まれているので赤色に見えます。
煙水晶 (スモーキークォーツ)
茶色や黒、灰色っぽい濁りが見えるのがスモーキークォーツです。内部に煙が立っているように見えるので、この名前が付けられました。
一般的に宝石は透明度が高いと価値が上がるのですが、スモーキークォーツは例外的に、「煙っぽく見える」ものが重宝されます。
黒水晶 (モリオン、モーリオン)
黒水晶は、その名の通り黒からダークブラウンの色味が特徴の色付き水晶です。
微量のアルミニウムイオンが光を吸収するために、黒色に見えます。
レモン水晶
シトリンよりもビビッドな黄色をしているものは、レモン水晶と呼ばれたりもします。硫黄によってちょっと毒々しい、黄色っぽい色味を出しています。
水晶の宝石言葉
不思議な魅力がたくさんある水晶は、石言葉もちょっと特殊です。
- 完全
- 冷静沈着
- 神秘的
神秘的っていうのは、「超自然的なもので、どこか理解できないもの」というイメージがあるのですが、それが「完全」なものという意味なのでしょうか?
ちなみに、古代ローマでは水晶は「解けることのない氷」と解釈されていました。そのため、水晶には “冷静” や “落ち着き” といったような、静かなイメージができたのかもしれません。
パワーストーンとしての水晶
パワーストーンとしての水晶は、次のような暗示を持っているとされています。ここでは、透明なクリスタルの効果・暗示を説明します。
- 調和
- 統合
- 強化
パワーストーンとしての水晶の最も特徴的な言葉が、「調和」です。
パワーストーンは様々な力を持っているので、いくつかの “組み合わせが悪い石” というのがあります。組み合わせの悪い石を同時に身につけたりすると効果が半減したり、場合によってはマイナスの効果を生じるものもあります。
ですが、水晶はどの石とも調和が取れるとされているので、その心配はありません。また、人によって「合う、合わない」石というのがあるのですが、水晶は万人に受け入れられる石として知られています。
そのため、パワーストーンや宝石の入門者には水晶がいいと言っている専門家もいます。
ただ、これは簡単に通じ合うことができるというよりも、水晶は奥が深いために一生寄りそう価値を持つのだと理解してください。
また、水晶には心を落ち着けるという意味もあります。そのため、お守りや集中力を高めるために身につけられることも多いです。